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新卒看護師、就職先はどう選ぶ?就職先探しのポイントを解説

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もうすぐ看護師として働きだす学生の皆さんの中には「どんな病院に勤めたらいいの?」「自分はどんな職場がむいているのだろう」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

この記事では就職先を探し始める前にやること、就職先選びのポイントなどをご紹介いたします。

就職先を探す前にやること

まずは自己分析をしたり理想の看護師像などを考え、自分を知るところから始めましょう。

自己分析

自分の強みは何かわかりますか?

「私に強みなんて…」と思うかもしれませんが、友人や家族から「いつもうまくできるよね」と言われることはありませんか?

もしくは他の人は大変そうだけど自分は割と簡単にできるなぁと感じることなどはありますか?

それがあなたの強みかもしれません。

細かい手作業であったり、友人の話を聞くことだったり、老若男女問わず仲良くなれることなど、それぞれに何かあると思います。

理想の看護師像

看護師として「〇〇さんみたいになりたい!」「こんな看護師になりたい」など理想はありますか?

看護学生時代に刺激を受けたこと、感動したこと、つらかったことなどさまざまな経験をしたと思います。そこから学んだことはありますか?

看護学校へ入学した頃に考えていた看護師像と、今考える看護師像は違いますか?

自己分析をしたり理想の看護師像を考え、ノートに書き出し可視化してみましょう。

自分を冷静に客観視して、自分を知ることが就職先を探す第一歩です。

自己分析や理想の看護師像が表現できると面接の時の発言にブレが生じにくくなり、自分の意思を伝えることができるでしょう。

就職先を探そう

学校からの就職支援を利用し、合同説明会や病院見学、インターンシップなど積極的に参加しましょう。自分の希望に沿っているか違うのか見えてきますし、そこでまた新たな視点が生まれることもあります。

新卒看護師が優先すべきポイント

以下の5点は就職先を探す際に優先的に考えた方が良いポイントです。

  • 勤務地
  • 教育制度
  • 希望する診療科
  • 職場の雰囲気
  • 勤務形態

勤務地

仕事に慣れるまでは覚えることがたくさんあり、疲弊する方は多くいます。少し慣れてきた頃に夜勤が開始となり「いつになったら仕事に慣れるの?」と思う日々が続くかもしれません。

仕事が終わったらすぐに帰宅できたり、リフレッシュできる環境に向かえる方がいいでしょう。通勤の負担は可能な限り少ない方がいいです。

教育制度

2010年4月「保助看法」の一部が改正され新人看護職員研修が努力義務化されました。

改正前は看護教育は各病院で考えられていましたが、現在はどの病院で教育を受けても一定の水準に達することが可能になりました。

以下に主な教育制度をご紹介します。

・プリセプター制度

以前はプリセプター(3〜5年目の看護師)とプリセプティ(新人看護師)のマンツーマンでの教育が主流でした。この制度ではプリセプター1人にかかる負担が大きいことや2人の相性がよくない場合に教育が円滑に進まないというデメリットもあります。

現在は2人のプリセプティに3人のプリセプターがつくなど、負担を分散させ教育を行う病院も増えています。

・クリニカルラダー

日本看護協会が開発した看護師の能力開発・評価システムです。一段一段キャリアを向上させていく仕組みになっています。新人看護師だけに向けたものではなく、自分のレベルに沿った看護の実践をおこない評価を受け、さらなるレベルアップをしていけるような教育になっています。

・ローテーション研修

所属病棟以外の病棟やオペ室、外来など複数の部署を数日〜数ヶ月にわたりローテーションしながら研修を受ける制度です。

・病院独自の教育

研修制度は病院の規模や特色により様々です。病院のホームページには詳しく掲載されていますので参考にしましょう。

希望する診療科

希望する診療科があるのならば、最初からその診療科でもいいと思います。

精神科や産婦人科、小児科など専門病院でスペシャリストを目指すのもいいですね。

特に希望がないのならば、成人看護が学べる病院や診療科の多い大学病院や総合病院などが良いでしょう。

成人看護を経験してから専門分野に進むのも全然遅くありません。無駄になる経験なんてありませんので自分の希望に沿った選択をしましょう。

職場の雰囲気

これは就職前には分かりづらいかもしれませんが、病院見学やインターシップなどを利用して働いている先輩の様子を見てみましょう。

医療従事者同士のコミュニケーションの様子や患者と話している際の言葉使いや空気感など、日頃の様子が垣間見えることがあります。

勤務形態

病院の勤務体制は2交代制か3交代制です。

以下に特徴をご紹介します。

・2交代制

日勤8時間・夜勤16時間の勤務です。

夜勤の勤務時間は長いのですが翌日は休日になることが多いのでしっかり休息をとることができます。

・3交代制

日勤・準夜勤・深夜勤で各8時間です。

3交代制は全ての勤務時間が8時間ですので集中力を維持して働くことができます。

新人看護師の場合は覚えることが多くあり、慣れない業務に疲れてしまう日もあると思います。まとまった休息のとれる2交代がおすすめです。

主な就職先

看護師の活躍の場はたくさんあります。自分の体力やライフスタイルに合わせた選択をしましょう。以下に各職場の特徴を簡単にご紹介します。

大学病院

研究や教育を担っているので最先端の医療に触れることができます。

総合病院

地域の急性期医療を担っています。成人看護の知識や技術を習得できます。

小児科や精神科などの専門病院

スペシャリストを目指したい方にはとても勉強になります。

クリニックや診療所

夜勤をやりたくない方や精神的にも体力的にも負担を避けたい方に向いています。

高齢者施設

終末期の看護や介護に関心のある方におすすめです。認知症のケアも学べます。

新卒看護師は病院で働いた方がいい?

新卒看護師の多くは病院に就職します。

しかし「命に関わる現場では働けそうもない」「夜勤はやりたくない」「ゆっくりとした環境で働きたい」と考える方もいると思います。

大学病院や総合病院、小児科や精神科の専門病院、クリニック、診療所、高齢者施設など看護師の活躍の場はたくさんあります。

最初は病院に勤めて、幅広く知識や技術を学んだ方がその先の選択肢が増えます。「最初は病院で働かないと!」と考える方が多くいるのも確かです。

しかし、働きたくない環境で頑張るのは疲弊します。「働きたい」「ここで学びたい」と思える環境だからこそ頑張れるし成長できるのです。

周囲に合わせる必要はありませんので自分の気持ちに正直に考えて下さいね。

たくさんの求人をチェックしよう

転職サイトの利用もおすすめします。

新卒なのに「転職サイト」は抵抗があるかもしれませんが、新卒者向けの求人もたくさん掲載されています。

看護師に特化した転職サイトであれば、働いている先輩看護師の声が聞けたり就活のアドバイスなどのサポートも受けられますので活用しましょう。

合同説明会や病院見学、病院のホームページ、求人サイトの情報などに相違はないか多角的に情報収集をしましょう。

まとめ

当たり前ですが看護師として働くのは初めてのことです。あまり用心し過ぎず「えいやっ!」と飛び込んでしまうことも大切です。

働き始めてからもたくさんの学びや刺激を受け、価値観も変化していくことでしょう。その時にはまた考えていけばいいのです。

就職することが目標ではありません。看護師として成長できる環境を探していきましょう。

本記事のライター:田中はる.

結婚・離婚を経験後、看護師免許を取得。
子育てをしながら総合病院で12年、有料老人ホームで5年勤務しました。
現在はフリーランスで看護学校講師やライターをしています。